コリブリ ピストル
公開日2009/03/18
更新日2021/04/03
昨年の引っ越しでABS板を失ってからというもの、 素材がなかなか手に入らない地方ですから、 なかなか何か作ろう!という気にならなくて、 やっぱりこれじゃいかん…てなわけで、ABS板をまた買って、リハビリで何か作ってみることにしました。 森の人でリハビリって言ってたじゃん…ってツッコミは無意味です。
今回作るのはコリブリ。
世界最小のセンターファイアオートマチックピストルとして有名ですね。えーっと…知らない人はぐぐって下さい。 コレを作ります。手癖で。 キャラの立ってる銃ですから、以前から作りたいと思ってたんですよ〜 。サイズも小さくて、リハビリに丁度良いんじゃ無いかと思って。 例によってソリッドモデルです。すみません。 中身めんどくさ…いえ! 資料が全然無かったんですよ! シュタイヤーピーパー(パイパー?)ピストルの縮小コピー品らしいのですが、そもそもそっちの資料も殆ど見つからなかったので… (2009年当時は少なかったのです。)
ピーパーピストル自体、1900年代の設計でチップアップバレル方式を採用するとか、面白い構造の銃なので好きなんですが… 。あ、あれあれ。 ジーブリーダーズのダイナマイトが150屯編で蘭道さんを始末しようとしてた拳銃使いが使ってたやつ。ちなみに、コリブリも登場しているので探してみましょう。
さて、ABS板ー 前と同じく、はざいやさんで購入しました。 1mm×1m×2mを、1m×1mで切って貰ってます。
それでもバカデカいので、本体価格が3200円なのに送料が1500円もしました…
さて、切り出しましょう。
切り出しました…ってちっさいな!(下の紙はA4)
サイドパネルを切り出します。
原寸に出した写真を重ねて上からボールペンでごりごり。 コレに沿ってハサミで簡単に切って、ヤスリで形を整えて行きます。 普段だったら、リューター大活躍のシーンなのですが、 サイドパネルの厚さが1mmしかなかったので使えませんでした。
こんな感じ。
同様にしてフレームを切り出していきます。
生意気にもチップアップの機構っぽいシャフトが見えたので、 一応バレルの突起を挟み込む感じのフレーム構成にしました。
で、色々切り出して、ぱーっとくっつけたのがこちら。 おおう! なんとなく形になってきてますね。 大きめにパーツを作って合わせたので、原寸写真よりちょっと大きめになってます。 これを…ひたすら原寸写真を参考に削り込んで行きます。 今回は対象が小さすぎて、何時も使ってるリューターが使えないのが辛かったです…
細かい作業用にと800円リューターを買ってきて使おうとしたんですが、 モーター直結で音はデカいわ、芯ブレは酷いわ、トルクが細くて直ぐ止まっちゃうわ… 。ABSを削るのにはちょっと不向きですね。この800円リューターはその後、虫ピンの頭にマイナス溝を切る為のけがき線をつけるのに重宝しました。 ゴツいリューターだと、トルクが太すぎて刃が逃げちゃうんで…。
こんな感じで。
これを電動ドリルに差してヤスリで削り、
その後でガンブルーペンを塗って仕上げました。
ガンブルーペンを使うのは、今回がはじめて。ペン型なのであんまり期待してなかったんですが、ちゃんと反応して黒くなってくれました〜。
コレは結構使えますね。同様にして、トリガー芯も作りました。
途中の写真を撮り忘れるのが私の悪い癖で…
とりあえず、ゴリゴリ削ってこんな感じになりました。 グリップが木なのは、チェッカリングツールを持っていないから。
9パラのダミカや、グロック18のモデルガンと比べるとこんな感じです。
なんでグロック18…ちょうどこの頃買ったのかもです。
さて、仕上げに入りましょう。
表面の削り痕を消す為、サフを分厚く吹き、サフの白色が消えるまで紙ヤスリで擦ります。この辺の作業がもう面倒で面倒で。
キズがある程度消えたら、ブラックスチールを吹きます。
トリガー・マガジンキャッチ・ボルト(外から見える部分だけ)等の小物類を仕上げて塗装。ソリッドモデルなので、最後に全て接着します。
右しかグリップを作ってなかったので、左グリップもちゃんと削り出し。
最後にオイルステイン(マホガニー色)で仕上げました。
完成!出来ました〜
ちなみにこの箱は、100均で見つけた爪楊枝入れ。コレをダンボールで底上げし、ちりめんっぽい布を敷きました。
100円玉と。
ガラス製のコースターに載せてみました。
世界最大クラスのオートマチックピストル・デザートイーグルと、
世界最小のオートマチックピストル・コリブリ。
てなわけで、コリブリを作ってみたのですが、やっぱりちっちゃいですね!
実際、殺傷威力は無くてバックアップにしても非力だったそうで。空砲ピストル程度の実用性しかなかったのではないかなあと思いました。(空砲でも9パラとかになると、銃口から抜けたガスが当たったら人が死ぬこともありますが)。しかし…こんなのでセンターファイア、ブローバックするとは…。時計並みの工作精度が必要だったのではないかと。殆ど芸術品ですね〜。
さて、今回は、仕上げは適当、ディテールも甘甘ですが、ちょっと新しいことも出来ましたので、個人的には満足な銃器工作となりました。